車両を空きスペースに誘導するショッピングセンター [サクセスストーリー]
案内スタンドは、リアルタイムで空き駐車スペースの数を利用客に知らせます。この情報は、各駐車スペースに設置されたSureCross® DX80 M-GAGE™ノードからSureCross® DX80ゲートウェイで収集されたものです。
顧客の要件: 自動車の利用客がイライラして客足が減らないように、駐車場の混雑を緩和
ソリューション: SureCross® DX80ワイヤレスM-GAGE™ノード、DX80ゲートウェイ、マルチホップデータ無線機、R-GAGE™ QT50R回帰反射型レーダーセンサで構成されるパーキングガイダンスシステム
採用理由: コスト –製品と労力を含む総合的なコストが競合システムより低価格、コストは大規模ソリューションの導入には非常に重要な要因
柔軟性 – 施設内にある駐車場のさまざまな条件に応じてシステムコンポーネントを調整可能
電池の寿命 – 電池の寿命は5年間で交換が簡単、ソリューションの長期維持と投資の保護
顧客のメリット
混雑の緩和 – ドライバーを空きスペースに誘導することで駐車場の混雑を緩和し、利用客はすぐにショッピングセンターに向かえる
エクスペリエンスの向上 – 空き駐車スペースを探す車の列に並ぶ時間が短縮され、ショッピングの時間が増加し、利用客の苛立ちが減少する
背景
ある大型ショッピングセンターには4000台分を超える駐車スペースがあります。そのうち、およそ2500台分は地階の駐車場にあります。さらに、そのうちの半分以上は上階の駐車場の下にあります。残りの台数は上階の駐車場に収容されます。
課題
ショッピングセンターの利用者数がピークになる時間帯では、駐車場の利用者も急激に増加して駐車場やショッピングセンター周辺で混雑が生じます。駐車スペースを探したり空きを待つ時間が長いほど、ショッピングセンターで消費される時間とお金は減る傾向にあり、それとともに全体的な顧客エクスペリエンスも、再訪の頻度またはその可能性も低下します。
解決策
交通・パーキング分野の経験を持つローカルインテグレーターとの連携で、ショッピングセンターに動的なパーキングガイダンスシステムが導入されました。このシステムには、SureCross® ワイヤレスネットワークに組み込まれたバナーの車両検出センサが使用されています。
地階駐車場 - SureCross DX80ワイヤレスM-GAGE™ ノードを地階駐車場の各駐車スペースに設置します。屋根に覆われていない場所では、このノードはコンパクトなディスク状のエンクロージャに収納され、各駐車スペースに開けられた小さい穴の中に設置します。そのとき、エンクロージャの最上部を駐車スペースの地面と面一にして、除雪やその他のメンテナンス作業が容易に行えるようにします。屋根がある場所では外の環境に対する保護が強化されるため、ノードは平らなヘビーデューティードームに収納されて駐車スペースの地面に取り付けられます。
このノードは、ワイヤレスに対応したM-GAGE™ 磁気センサ、アンテナ、交換可能な電池で構成されます。M-GAGEセンサは磁場の変化を測定します。車両が駐車スペースに入ったり出たりすると、局所的な磁場が変化します。駐車スペースの空き状態は、関連付けられているSureCross® DX80ゲートウェイに定期的に伝達されます。
DX80ゲートウェイは、各駐車スペース列の末尾に一列おきに設置されます。駐車スペースの空き状態はPLCと共有され、PLCによってスタンドのLEDインジケータに空きスペースの数が表示されます。この情報はSureCross DX80マルチホップ無線機にも送信されます。無線機は多いがある場所では各スタンド内に収納するか、屋根がない場所では範囲拡張アンテナに設置されます。
上階の駐車場 - 一方通行の入り口と出口の合計6か所にある傾斜路で、上階と地階の駐車場を管理します。R-GAGE™ 回帰反射型レーダーセンサは傾斜路の側壁に設置されます。センサはガラス繊維製エンクロージャに収納され、SureCross DX80マルチホップデータ無線機のカウンタ入力に接続されます。
R-GAGEセンサからは高周波電波のビームが発射されます。そして車両がこのビームを通過するときにリターン信号の時間遅延が変化することで車両を検出します。上階の空き駐車スペースの数は入り口にあるディスプレイに表示されます。上階に車両が入庫または出庫するために、R-GAGEがそれを検出して表示情報が更新されます。
データ収集 - SureCross DX80 2.4 GHzマルチホップ無線機がゲートウェイとR-GAGEセンサから得られた駐車場情報をショッピングセンター内の制御室に返します。施設マネージャーはこの情報を利用して施設内全体の駐車場の状況を監視します。また、収集したデータと履歴情報やその他のメトリクスを利用して、車両回転率を計算することもできます。
結論
駐車ガイダンスシステムの導入によって、ショッピングセンター利用者はスムーズに駐車できるようになり、総合的な顧客エクスペリエンスが向上します。空き駐車スペースを探す時間が短くなるほど、ショッピングセンターで消費される時間と金額は増加します。それによって、ショッピングセンターは小売店にとってより魅力的な販売施設となり、店舗スペースの賃料増加にもつながります。