クランベリー畑の凍結保護と土壌水分量の管理
課題
クランベリー畑では、土壌の水分量とつるの高さでの気温を監視する必要があります。
土壌の水分量を適切に保つことはクランベリーの木の健康を保つことに直結します。クランベリーの木の根系は比較的浅根型で、成長して果実をつけるまでには土壌にある程度の水分量が必要になります。
気温の監視は作物を凍結から守るために行います。気温が氷点下近くになると、作物を守るために灌漑システムが自動的に作動するようになっています。灌漑システムは温度が氷点下近くになったときにのみ使われるため、水や電力の使用量は抑えられます。
解決法
通常は土壌水分および気温の検知範囲は1マイル未満ですが、実地調査では2マイルまで信号がテストされました。マルチホップ無線とそのアンテナは地中深くに設置し、マスター無線は大型の全方向性アンテナと一緒に設置することで通信範囲を最大限に広げます。
土壌水分測定用プローブのアナログ入力とSDI-12インターフェイスに対応したマルチホップスレーブ無線は、クランベリー畑の地面に差し込まれた杭に取り付けられます。スレーブ無線の入力に接続されたサーミスタによって土壌と周囲温度が監視されます。
土壌の水分と温度のデータはワイヤレスでDXM100ワイヤレスコントローラに伝送されます。気温が指定した限界値を下回ると、DXM100から生産者にそのことを知らせるテキストメッセージが送信されます。この凍結早期警告システムにより、生産者は作物の損害を最小限に抑えるための対策を講じることができます。DXM100によってログに記録された土壌の水分レベルのデータをもとに、より効果的に畑に水を引くことで水やエネルギーの節約に役立てることができます。
インテグレーターはこのようなシステムでの電池の推定寿命を1.5年間と評価しており、バッテリの交換は年間計画に1回組み込めば済みます。
Sure Cross®ワイヤレスネットワークはW-iFiネットワークの外側で機能し、WiFi接続が失されてもローカルでデータ管理を行えます。この用途では、インターネット接続に依存しない点が重要な要件でした。多くの農村部では高信頼性かつ高速のインターネット接続環境が整っておらず、このワイヤレスデータ収集ソリューションの凍結早期警告システムにはインターネットから独立した方法がとられました。