プラスチック製、それともガラス製の光ファイバ? 選定方法
2017年11月8日
光ファイバは光エネルギーを離れた場所に伝送するために使用されます。光 ファイバ は細くて透明なストランドで、光学特性を持つガラスまたはプラスチックでできており、1本の髪の毛と同じぐらい細い場合もあります。 この記事では、ガラス製とプラスチック製の光ファイバの違い、そして用途に合った適切な光ファイバ技術の選定方法について説明します。
プラスチック光ファイバ
プラスチック光ファイバは通常、光ファイバ材料で形成される単一ストランドです (一般に0.01~0.06インチまたは0.25 mm~1.5 mm径)。多くのプラスチック光ファイバアセンブリは、プローブやねじ込み式先端具で検出端部が終端されています。そして、多くのプラスチック光ファイバアセンブリの制御 (センサ) 端部は終端されておらず、ユーザーは妥当な長さに簡単に切断できます。
プラスチック光ファイバのメリット
プラスチックファイバはガラスファイバにはないいくつかのメリットがあります:
- プラスチックファイバは、それが標準仕様であろうと、特別仕様、特にOEM用途向け高品質安価のVantageラインでも、ガラスファイバより低価格です。
- プラスチックファイバはガラスファイバより信号減衰が少なくなります。減衰は、吸収、散乱、不純物などの光ファイバ固有の材料特性に応じて生じます。
- プラスチックファイバの方が柔軟性があり、繰り返し曲げても優れた耐久性を発揮します。往復運動が行われる検出用途には、あらかじめコイル状になったプラスチックファイバを使用できます。細いプラスチックファイバは、非常に狭い場所にも敷設できます。
- ガラスファイバと違い、プラスチックファイバは敷設場所に合わせて適切な長さに切断できます。
プラスチック製でもガラス製でも、特定のスペースや検出環境に合った光ファイバアセンブリを比較的容易かつ迅速に、低価格で製作できます。 これらは特殊光ファイバアセンブリと呼ばれます。
考慮すべき重要事項
プラスチックには特定の光波長帯域が吸収されますが、その中には大部分の赤外線LEDからの光も含まれます。そのため、プラスチック光ファイバで効果的な検出を行うには、可視光源が必要になります。プラスチックファイバは極端な温度に対して耐性が低く、多種の化学薬品や溶剤の影響を受けやすい性質を持っています。過酷な環境では、プラスチック光ファイバアセンブリを保護するためにシース材が使用されます。 多くのプラスチックファイバでは、ケーブルの曲げ半径が光の伝達に影響を与えます。
ガラス光ファイバ
ガラス光ファイバは、非常に小さい (通常は約0.002インチまたは50ミクロン径) ガラス繊維ストランドの束から形成されます。典型的なガラス光ファイバ アセンブリは数百のガラス繊維の 束 から成り、 シース 材、通常は柔軟な外装ケーブルによって保護されています。 ケーブルの終端には、硬質の透明 エポキシ樹脂が部分的に充填されています。検出面は光学研磨仕上げされ、各繊維の先端は完璧に平坦になります。
ガラス光ファイバアセンブリの外側のシースは通常ステンレス鋼製で、時として「スクエアロック」フレキシブルコンジットと呼ばれることもありますが、 PVC などのプラスチック製フレキシブルチューブも使用されます。外側の被覆が非外装の場合でも、通常は繊維の束を守るためにシースの下に保護スチールコイルが使われます。
ガラス光ファイバのメリット
- 特定のスペースや検出環境に合ったガラス光ファイバアセンブリを比較的容易かつ迅速に、低価格で製作できます。これらは特殊光ファイバアセンブリと呼ばれます。
- 大部分のガラス光ファイバアセンブリは非常に堅牢で、極端な温度でも高い信頼性を発揮します。
- ガラス光ファイバアセンブリは可視光と赤外光の両方を伝送できますが、プラスチック光ファイバは可視光しか伝送できません。2.2 mmの「T5」端子付きガラス光ファイバアセンブリと赤外線仕様のDF-G光ファイバ増幅器を使用してください。
- 多くの場合、ガラスファイバは腐食環境および湿潤環境でも使用できます。
- ガラスファイバには真空環境に対応した仕様のものもあります。
考慮すべき重要事項
ガラスファイバで見られる最も一般的な問題は個々のストランドが破損することで、反復運動が行われる状況など、大きい角度に曲げたり連続的に屈曲させると生じます。
まとめ
このチャートは、プラスチック光ファイバとガラス光ファイバの相違点をまとめたもので、一般的な用途の考慮点をもとに選択の目安として参考にしてください。
プラスチックファイバは、総合的に見て多様な光ファイバセンシング用途に適しており、高い費用対効果が期待できます。
ガラスファイバは、高温、腐食性薬品、真空室に対応し、困難な環境での使用に適しています。
詳細について
光ファイバセンシングの詳細については、 技術者に問い合わせて お客様のアプリケーション要件についてご相談ください。
考慮点 | プラスチックファイバ | ガラスファイバ |
---|---|---|
考察 コスト | プラスチック繊維 ✅ YES | ガラス繊維 🚫 NO |
考察 電波強度 | プラスチック繊維 ✅ YES | ガラス繊維 🚫 NO |
考察 柔軟性 | プラスチック繊維 ✅ YES | ガラス繊維 🚫 NO |
考察 最高気温 | プラスチック繊維 🚫 NO | ガラス繊維 ✅ YES |
考察 腐食性または湿潤環境 | プラスチック繊維 🚫 NO | ガラス繊維 ✅ YES |
考察 真空環境 | プラスチック繊維 🚫 NO | ガラス繊維 ✅ YES |
考察 赤外線 | プラスチック繊維 🚫 NO | ガラス繊維 ✅ YES |
考察 可視光線 | プラスチック繊維 ✅ YES | ガラス繊維 ✅ YES |
考察 特別集会 | プラスチック繊維 ✅ YES | ガラス繊維 ✅ YES |